沖縄におけるDX(デジタルトランスフォーメーション)の推進に向けたデジタル人材育成事業に係る協定を締結
令和6年11月22日(金)にホテルコレクティブ(那覇市松尾)において、県内14の機関による「沖縄におけるDXの推進に向けたデジタル人材育成事業に係る協定」を締結しました。
琉球大学では、令和5年度に国の補助事業に採択され、令和6年2月に学長をトップとするデジタルリスキリング協働推進ラボラトリー(通称「Dラボ」)を学内に設置し、沖縄県の特有の課題である、労働生産性の低い産業構造や高い割合の中小企業におけるデジタル技術を活用できる人材不足について、デジタル人材を育成することにより解決を目指し取り組んでいます。
本協定の締結は、このようなデジタル人材育成の取り組みに対して、賛同した県内の14の連携機関が有機的に連携することにより、より効果的なDX事業の推進を進める仕組みを構築するとともに、全県的な取組として連携機関が一体となって、県内中小企業における業務の効率化を図ることにより、沖縄における労働生産性の向上を目指します。
具体的な取組としては、大学等の学生や教職員、県内の中小企業の従業員及び経営者は、DX動画コンテンツを動画配信システムにより受講し、受講後は、クイズ形式により学習到達度を確認することができます。カリキュラムの修了者には、デジタルバッチが発行され、誰でも、いつでも、何処でもDX動画コンテンツを受講し、自身のスキルアップを図ることができます。
これらの動画配信システムとDX動画コンテンツを総称して「RICCA DX(りっか でぃーえっくす:RYUKYU Initiative on Creative Content for Advancing DX)」と呼んでいますが、今後、RICCA DXが沖縄県内のさまざまな場面で活用されるよう、連携機関の協力を得ながら広報活動を展開し、連携を深めてまいります。
協定締結式は2部構成で、第一部の式典では、開会後、連携機関の出席者の紹介が行われ、続いてDラボプロジェクトの概要が琉球大学の西田学長から説明されました。その後、RICCA DXの紹介、連携機関の役割等の説明や、協定書の内容の確認が行われ、協定が締結されました。
協定締結後、14の機関の代表者からそれぞれ挨拶が行われ、各連携機関におけるDX事業のこれまでの取組やDラボプロジェクトとの関わり、今後の期待が述べられました。最後の挨拶では、西田学長から、連携機関への感謝の辞が述べられ、琉球大学の創設時からのミッションとしての地域貢献をしっかりと果たしていきたい。また、連携機関の協力により県内へ広げていきつつ、現場のフィードバックをコンテンツの改善・充実につなげていきたいとの抱負が述べられました。その後、協定書のお披露目が行われ、第一部が終了しました。
【各機関からの一言ご挨拶】
第二部ではデモンストレーションとして、RICCA DXの体験が行われ、出席された関係者は、実際にDX動画コンテンツを視聴し、クイズ形式の問題に解答していました。その後、式典に参加されたマスコミ関係者への質疑応答が行われ、協定締結式は終了しました。
本協定をきっかけとして、琉球大学と各連携機関は、沖縄におけるデジタル人材育成を図り、DX事業を推進してまいります。
【連携機関】
内閣府沖縄総合事務局、沖縄県、一般社団法人沖縄県経営者協会、沖縄県商工会連合会、一般社団法人沖縄県情報産業協会、沖縄県中小企業家同友会、一般財団法人沖縄ITイノベーション戦略センター、株式会社琉球銀行、株式会社沖縄銀行、株式会社沖縄海邦銀行、コザ信用金庫、沖縄セルラー電話株式会社、公立大学法人名桜大学、国立大学法人琉球大学
【連携事業(協定書第2条関係)】
(1)県内企業等のDXの取組に関する実態調査に関する事業
(2)中小企業等向けのDXコンテンツの開発・実施に関する事業
(3)前号で開発したコンテンツの活用・促進に関する事業
(4)本事業を推進するため他の機関等への連絡調整に関する事業
(5)本事業における広報に関する事業
(6)本事業を持続発展させるための将来的な体制構築に関する事業
(7)その他前条の目的を達成するために、連携機関が必要と認める事業に関すること